悲しいな! 農機具達よ。

親父が亡くなり、その後、引き継がれた農機具を使い、稲作りをしてきた。
(6年程前に、水路が確保出来なくなった事で止めたが)
その農機具達も、使われる事もなくエンジンすら掛けておらず、ガレージの邪魔な存在となってきていた。この先、稲作りをする予定も無く(むしろ庭で野菜を作り)、スペースを取る彼らを次の嫁ぎ先へと導けるよう農機具を買取る業者に現物確認してもらった。
まぁ~年数も経っている(一番古いハーベスタとバインダーが30年以上、田植機は25年くらい、その他は40年以上)ので、金額の期待はしていなかった。で、農機具屋が現物を見て、「ん~、買取りは無理ですね。むしろ処理代として15,000円頂きたいと・・・、どうされます?」と。
思いもよらなかった言葉に愕然とした。年数は経っているが、まだまだ動くし、綺麗なもんで買取りはしてくれるだろと踏んでいた。
しかし現実は、年数が古いのはともかく、離農者が多く、買取っても売れないとの事。
動く機械は使える部品は流用し、籾摺機や幡種機等は”潰す”との事。その”潰す”を聞いて悲しい気持ちになっちまったよ。長年、俺らを大きく育てた米を作る為に、働いてくれた農機具達。
せめて、簡単に手放す事はせず、使える部品は次に生かせるよう、外して取っておく事にした。
あっけ無いもんな!。要らなくなったらポイ捨てなんて!

【田植機(クボタS1-45)】
一番新しい(と、いっても買って15年は経ってる。
以前はイセキの早苗(2条植え)を使っていたが壊れ、急遽、近所の農機具屋から親父が購入した。
4条植えなんで、取り回しが悪く、歩行型という事で価値が無かった。
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【バインダー(大島FX30 Eng:クボタRA30)】
30年くらい使っている。一条刈りで小回りも利き、最高に使いやすかった。
よく暗くなるまで稲を刈った。ぬかるんだ田んぼでも元気良く動き、右側に結束した稲束を飛ばしてくれた。
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何といっても感心したのは結束紐を順路通りに差し込み、レバーを引くだけで自動で紐が適正な道筋にセットされるしくみ。凄い!
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【ハーベスター(大島KE250 Eng:三菱G510L)】
キャタピラー仕様のこいつはお気に入りの機械。
ある年、稲刈りの前の晩にエンジンの調子を見る為、始動させ、そのままガレージ外に置いといた。
そして稲刈り当日、ちゃんと脱穀出来るかを確認する為、籾の排出口に手を当て籾の具合を見ていたら・・・なんとミンチ状になった肉片?らしきものが?
よく見たら「蛇」だった。つまり、秋の冷え込む時期にエンジンを掛け、暖まったエンジンで暖を取る為に蛇が夜、潜り込み、翌朝、知らずに俺が脱穀した為に、ミンチになっちまった。と、いう事のようだ。
暫く空回しして、そのままカントリーエレベーターに正規品として出しちまったよ!
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なかなか格好いいコックピット?
米袋受け台が破損した際、知り合いの業者に、図面を渡し樹脂材で特注製作して貰った受け台。
30kg/袋の籾を何十回と支えてくれた。設計が良かったのか?材料が良かったのか?。
良く働いてくれました。
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【幡種機(ヤンマーYG3K)】
最初の投入口に籾種を入れ、隣の投入口に粒状土を入れ、その下のローラー上に苗箱を載せ、手動(ハンドル)を回して苗箱を流して使う。結構お世話になりました。
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【米送機(川島製作所 タイガー式A型】
親父が購入、小改造したもの。 使った事がない。新品同様。米の大きさを分別させるようだが未だに不明。
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籾摺機(大島MH250)】
3相200V(動力用電源)で可動。
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【精米機(中村製作所OB-6型)】
ロビンENGで可動。
これら2台は、主に親父が動かしていた物で、俺は動かし方すら知らなく、稲作業をしていた時も一度も稼働させなかった。
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ハーベスタは思い入れもあり、脱穀部分を外せば、キャタピラー部分は何かに使えるかもしれない。
と、高さんの協力も受け、ハンドグラインダー、バール、丸鋸盤をフル稼働させ、解体を試みる。
複雑な内部形状をしている設備と同じで悪戦苦闘した。
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晩には、K3から頂いた「鴨肉」を焼き、30年振りくらいの「チーズフォンデュ」と共においしく食しました。良い油が沢山出ます。
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農機具屋での引き取り条件では納得がいかず、その他業者の情報収集をしている中で、金属全般の買取りをしている業者を裏んちに紹介してもらった。
早速、電話し事情を話すと現物を見に来てくれた。引き取り輸送賃と金属重量の相殺で足が出るか出ないか、売れるか払うか決まるシステムらしい。プロの目で見てどう?「トントンか、ちょっと足が出る位ですかねぇ」、それならお願いします、と即答で決めてしまった。
なにしろ片づけない事には先に進まないし、ちょっと払う位ならいいや、という気持ちで。
金属は農機具の他に、バイクフレーム3基、ドラム缶、お袋が使っていた介護ベッド、その他諸々。
そして迎えた2月21日(土曜日)、騒ぎに気付いた隣んちの不用品を急遽加え、およそ3トン積みのユニック車の床満載で引き取られて行きました。果たして足が出ちゃうのか?。伝票が後日送られて来るそうで、楽しみです?
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そして24日(火曜日)業者さんから電話があり、金属の正味重量660kgで輸送賃との相殺の結果、5,000円の支払いとなりました。
農機具屋と比較した場合、農機具+アルファの量に対し、1/3の処分料だったので、大満足。
支払い後、出し忘れていた古いバイクのエンジン部品も引き取ってもらい、良い取引が出来ました。

農機具整備

稲を脱穀するハーベスタ、いつ動かしたかも忘れる位、エンジンを始動させていない。
エアータイヤの農機具なら人力で何とか動かす事が出来るが、キャタは無理だ。
ガレージ整理で場所を動かすには何としてもエンジンを掛けなくては・・・
キャブを外し、フロート室を見るとタール状になったガソリンが・・・
これじゃガソリンが流動しない。
で、キャブクリーナーとエアーと専用の針状になった掃除器具で、全てのジェット類の小さな穴を貫通させた。そしてロープを引き・・・始動しました。元気良く!
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この後、バインダー(稲刈り機)の始動確認、もみすり機、幡種機、精米機をひと通り掃除して、日曜日は終わった。
ふと夕暮れの空を見上げると、綺麗な飛行機雲が。上空は湿気があるものの風が無いようでいつまでも残跡が残っていた。
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藤吊りのお手伝い

立派な藤の木だ。
藤棚は無い。番線でその重い体を支えている。
が、その番線も遠い2~30年前に張ったらしく、いつ切れるか?
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根元がこんなに朽ち果てていても、時期になると花をたわわに咲かせ、訪れるお客さんを和ませる。
まだまだ生きて貰わなくちゃ!
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俺、高いところは苦手!。プチ高所恐怖症。お任せします!
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現行の番線と同じラインにSUSΦ4のワイヤーを張る。
高さんが持参してきた廃品の皮膜(黒&白)を通し、藤の木を保護する。
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縦横無尽に延びる藤の枝に、適切な吊りを施し、長寿を重ねてきた長年の愛情が窺える。
俺達のお手伝いも、これからの命の繋ぎに少しでも役立てれば、こんな嬉しい事はない。
無償の筈だったけど、K3のご厚意に甘え、その日の肴を貰っちゃった。
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野外カテゴリーの記事

回転式 土ふるい機

庭の「篠退治」に不可欠と言えるのが「土ふるい機」。
効率良く(短時間で軽労力)進めるには文明の力を使うしか無い。
手動振動式「土ふるい機」を昨年、高さんと製作したが、腰も腕も疲れ、大量な庭の土に対応出来ないと判断。その後、ネットを見たり、人に聞いたりしてイメージを固めていった。
電気モーターで網状のドラムを回転させ、そこに土を放り込み、遠心力で土と篠を分離させる。
その構造は?材料は?そんな事を年末に掛けて暇な時に構想していた。仕事の合間に簡単なイメージ図を作成。枠は木材(2~4)、回転ドラムは作成が簡単な自転車のホイール、大プーリも同様。
年末からコツコツ作業し、移動のし易さを考慮し、急遽チューブタイヤ(台車用?)を装着する事も検討に入れ進めた。
これがイメージ図。減速させるための大プーリーが張り出してる。
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久しぶりに”のみ”で「ほぞ」加工をした。車輪シャフト部。
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餅つきに来ていた高さん・デリカの尽力で完成した座卓から切り出したプーリー。果たして・・・
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突然来て、応援してくれた松さん。得意の研磨作業。
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先週作った大プーリーで回したら、ふるいドラムの回転が早すぎる!
早すぎると、中途半端な選別となり減速比を見直す事に。
座卓の堅い木がたっぷりある事から、大プーリーより直径の小さい物をサ再自作する事に。
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座卓の堅木からジグゾーと鋸で切り出し、その後、ボール盤にかませ、ハンドグライダーで芯出し。更にVベルトの溝をハンドグラインダーで掘り、小プーリーの完成。芯出しを電動カンナで試みたが、当てた衝撃で真っ二つに割れ、お釈迦に・・・(泣)
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気を取り直し、再度小プーリーの製作に挑む(大プーリーΦ200、小プーリーΦ100)。
慣れてきたせいか、短時間で小プーリー製作完了。
Vベルト(A型)の張り調整装置として総ネジの端を大ハンマーで潰し、平板をリベット止めし、バイクのチェーンアジャスター同等の張り調整機を自作。
大プーリーでの網ドラム回転が早すぎた為、急遽作り上げた。自転車の26インチホイールは滑りも無く、スムーズな回転をし、まずは一安心!
ホイール固定のBRKTにはVベルトテンションに耐えうる長穴をジグゾーで施工。
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試運転開始!。チューブタイヤでの移動がスムーズ、少々な悪路でもへっちゃら。
篠?排出口には一輪車で受け易いように加工。
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フレームの梁を上部に移動させ、仕分けされた土をスコップで脇から取り出し易いようにした。
机上では想像出来なかった。
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機械設備で稼働中を表すランプを追加した。
本来「赤」は異常を示すが、当設備では「稼働中」を表す視覚的な目印とした。
「よぉ~し!これで篠退治作業が加速する」
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構想1ヶ月、製作1ケ月で、「回転式 土ふるい機」の完成となった。
部材は、外枠=2~4材、ダンプラt2(共にホームセンター)、コンパネ(余剰品)、タイヤ・シャフト関係(ホームセンター)、S/W・ランプ・金網(ホームセンター)、ドラムのリム2本(余剰品)、Vベルト駆動リム(ヤフオクで1,000円)、上部Vベルト駆動ホイール(余剰品)、モーター100V-200W(ヤフオクで1,800円)、Vベルト(1本余剰品、ホームセンター)、回転部キャスター(Φ30、Φ65、Φ75 ホームセンター)、金具・ステー類(余剰品、ホームセンター)、タッピング(余剰品)、実績予算として、約2万円強。
仕様:1400×1100×1770(mm) 重量75Kg。
時間を作っては、高さん、松さん、デリカの”物造り大好き人間”が支援してくれた事に感謝です。
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工作カテゴリーの記事

2015年 元旦

天気は良いが冷たい風が吹く、新年の一番目の日を迎えた。
昨年同様「おせち」を通販で購入し、年末に届いていた。
昨年は3重箱だが今年は2重箱、値段はさほど変わらない。「あわび」が付いてるから同額近い。
「あわび」、初めて食したが、極めて旨い!なんて感想は出て来なかった。
一緒に食した甥も姪に、特に感想無し。グルメ感覚に欠ける親族ならではか?
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