奥志賀 “大滝” 人命救助

22:00出発。 
夜間無料の「奥志賀林道 70km」をデリカで快走。
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冬の夜空に輝く“オリオン座”。
よくわかる!
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翌7:00秋山郷手前の中津川の河原で朝食。
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鳥甲山をバックにポーズ! 
ちょっと眠いが、肌寒さが身を引き締めてくれる。
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腹が満たされれば、次は癒やしだ。
と、いう事で切明温泉の自然の露天風呂へ。
外気がヒンヤリしてるから気持ちいい~。
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その後、雑魚川林道を行く!
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「雑魚川林道」には美しい”大滝(おおせん)”が存在する事を、この夏に知った。
今回はその大滝をもう一度見るのと同時に下から眺めて見ようとツーリングを計画した。

その大滝の入口にあたる雑魚川林道沿いの広い場所で昼食の準備をしていた。
そこに、かなり焦った様子の男性が、これから向かう大滝の方から走ってきた。
俺達の姿を確認するなり 「滝へ人が落ちた!ザイルかロープを持ってたら助けてくれぇ」と、開口一番。事態がすぐには飲み込めなかったが、走ってきた男性の切羽詰まった表情は、それ以上の説明は不要なくらい俺達の心を動かした。
「やれる事は手伝おう」と。

今回のツーリングの目的は大滝を下から眺める(崖を降りる)事だったので、各自ヘルメット、高さんがザイルやトランシーバーを用意していた。
昼飯も抜きに、引導されるまま現場に向かう(藪に近い登山道を20分、やや早歩きで)

現場は大滝が綺麗に見える左岸の崖下で、高さは約20mといった感じの場所。
下には滑落した方と、仲間であろう一人の方が付き添っていた。
20mの高さからでは怪我の状態もよくわからず、俺と高さんでザイルを丈夫そうな木に「もやい結び」で止め懸垂降下で降りた。
滑落した人と介抱人はザイルを垂らした場所でなく、ちょっと岩場と川を越えなければならない所に居た。

容態を確認すると、意識ははっきりしているが、腰の強打、右足・両手先の負傷をしている。
更に下半身が川に浸かったらしく「寒い!寒い!」を繰り返し訴えてる状況。
まず、靴と靴下を脱がし、俺の着ていたトレーナーをぐるぐる巻きにして保温した。
体は上に居た仲間の人がジャンバーを落としてくれ、それを体にかけた。

滑落した人、介抱人、連絡してきた人、更にもう一人の4人は新潟県燕市のカメラマン仲間だそうだ。
大滝を撮影しようと、露出計を持ち、崖をちょっと下ったところで足を滑らし落ちゃったらしい。
介抱の人は、滑落した姿を見て無我夢中で降りたらしい。

腰を岩にしたたかに打っているようで、仲間の介抱されている人が、足を腰の下に差し入れて動かせない。
へたに動かすと神経が多く通っている脊髄損傷にもなりかねない。
俺達が崖上に上げる事は担架も無く、無理だと判断し、プロのレスキューを要請する事にした。
崖上にいるデリカに大声で伝え、デリカは林道入口(登山道800m)まで走る事に。

もう一人の仲間の人は俺達を見て、すぐ救急車の要請に走ったらしい。
ここで大きな間違いが発生!
その人は、俺達3人の装備を見て、山ノ内町の消防署に既に怪我人は崖上に救出されている旨の話をしてしまったようで、救急隊が崖上に到着した時、まだ崖下にいる怪我人、俺達2人の姿を見て唖然としたようだ。
レスキュー隊でないと装備も準備してなく、怪我人を崖上に救助出来ないのだ。

そんな誤通報もあり、舟形担架を用意した本格レスキュー隊(山ノ内町、飯山市)約30名が現場に到着し、怪我人を崖上に救出したのは20:30をまわっていた。
この間、俺は怪我人の容体観察、焚き火を起こし体温低下防止を図り、高さんは崖を上がったり下ったり何往復もして物資の供給、デリカは現場から林道までの通信係を約8時間、救出作業に専念していた。

プロのレスキュー隊に怪我人を引き継いだ後、警官に事情聴取?をされた。
といっても「感謝状」が出るかもしれない との事で住所や氏名を聞かれ、慌てふためいた時間を過ごした。

結局、落ち着いたのは夜も遅くになってからで、翌日仕事だった俺達は悩んだよ。
簡単に仕事は休めないけど、今回は仕方無いと言い聞かせ、宿泊の申し出をしてくださった民間レンジャー隊のひとりである ”日立SSの保養所” に甘えさせてもらった。

とても写真を撮る余裕も無く、その後、平穏な ”大滝”を撮影した。 
現場は写真の右側手前(写ってない)
1987100317その後、怪我人の方から我々3人に、”お礼の便りと新潟米” が届いた。 
幸いにして数週間の入院で治られたそうだ。

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